「リモート化が進むがオンラインでの営業に苦手意識がある」
「オンライン営業での会話のコツを知りたい」
このように考えている営業担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
オンライン営業では対面型とは違う話し方を身に付けることで、さらに成約率を高められます。
今回の記事ではオンライン営業での話し方、上手い人のトークスキル、効果的な話し方などを中心に解説します。
- 「自分の話し方に不安を覚えることがある」
- 「オンライン営業で成約率を上げたい」
このように考えている方は、ぜひ最後まで参考にしてみてください。
対面営業とオンライン営業との話し方の違い

アメリカの心理学者であるアルバート・メラビアンは、1971年に話し手が聞き手に与える影響をデータ化したメラビアンの法則を提唱しました。
話し手が相手に与える割合は視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報7%となっており、視覚から入る情報が重要であることがわかります。

ただし、上記の法則はあくまでも対面上のものであり、オンラインの会話では視覚的な情報が減って聴覚情報と言語情報の重要性が高まるのがポイントです。
そのため、オンライン営業では話し方を極める必要があります。
「話し方」のコツさえ押さえれば、成約率を大きく上げる事が可能です。
オンライン営業が上手い人のトークスキル5選
オンライン営業が上手い人のトークスキルとして、以下の5つが挙げられます。

それぞれのトークスキルをマスターして、オンライン営業の成約率を高めましょう。
ブーメラン話法
ブーメラン話法とは、顧客の主張を逆手にとりマイナスイメージをプラスイメージに変える手法です。
オンライン営業ではオファーをして商品説明を始めたところから、以下のように活用できます。
- 顧客「値段が高いのが少し気になるな」
- 営業「値段が高いのは機能性が高いからです。競合と比べても、この価格でここまでの機能を搭載しているサービスはありません」
顧客がマイナスイメージを持っている際は、このようにブーメラン話法を活用してみましょう。
復唱話法
オンライン営業では、復唱を時々織り交ぜることで相手からの共感を得やすくなります。
相手の言ったことを「なるほど、〇〇は△△ということですね。」とさりげなくフォローするようにしましょう。
復唱する際は、ただ繰り返すだけではなく自分の言葉を言い換えることが大切です。
復唱話法を身に付けるためにも、上司とロールプレイングを行い習得しましょう。
言い換え話法(イエスバット話法)
イエスバット話法とは、相手の意見を肯定した後に「しかし」と否定する話法です。
相手の気分を害さずに否定できる話法なので、早期に習得しておく必要があります。
- 顧客「このサービス、少し価格が高くない?」
- 営業「おっしゃるとおりです。しかし、テクニカルサポートや5年保証がついていることを踏まえると、お買い得といえるのではないでしょうか」
このように相手の意見を受け入れたうえで、自分の意見を伝えると良いでしょう。
例え話法
例え話法とは、例えば話を用いて顧客にイメージさせて購買意欲を促進する手法です。
特にクロージングの段階で活用すると、成約率を高めやすくなります。
- 営業「例えば、弊社のサービスを導入した〇〇社では導入後のCVRが△%向上しました」
- 顧客「おお!すごい!導入後にそれだけの成果が出ているのは素晴らしいですね!」
例え話や事例を話に織り交ぜられるかどうかで成約率が大きく変わってくるので、早期に習得しておきましょう。
さしすせそ話法
さしすせそ話法とは相槌を打つ際のテクニックで、活用することで相手の承認欲求を満たしたり、人間関係の基盤を作れたりします。
以下の構文をチェックしたうえで、実際のオンライン営業で活用してみましょう。
- さ:さすが(承認欲求を満たせる)
- し:実力ですね(成功者と距離が近づく)
- す:すごい(自己重要感を満たせる)
- せ:絶対(是認欲求を満たせる)
- そ:そうですね(人間関係の基盤作りにつながる)
オンライン営業で効果的な5つの話し方
ここまで紹介したトークスキルをより効果的に活用するために重要なのが、話し方です。
さらに成約率を高めるためにも、以下の5つの話し方を習得しましょう。

トークの質を格段に上げられる話し方なので、ぜひ参考にしてみてください。
意図的にアイスブレイクを入れる
アイスブレイクとは、本題に入る前に雑談などをして相手との距離感を近づけたり、場の緊張をほぐしたりするテクニックです。
相手にリラックスしてもらうという効果もあるので、意図的にアイスブレイクを入れると良いでしょう。
特に初回の場合はお互いで緊張している場合もあるため、本題に入る前にアイスブレイクを入れるのがおすすめです。
落ち着いてゆっくりと話す
落ち着いてゆっくりと話すことで、相手にとってわかりやすいうえに親切です。
焦って急いで話すと相手側が聞き直す必要が出てくるので、不快感を与えてしまいます。
特にオンライン営業は、環境によって音声が聞き取りづらい場合もあるので注意が必要です。
落ち着いてゆっくり話せるように、普段の会話から常に意識しておくと良いでしょう。
会話のキャッチボールを意識する
一方的に自分が伝えたいことばかり話していると、会話になりません。
無意識のうちに自分がずっと話している場合もあるので、常に会話のキャッチボールを意識することが大切です。
自分が伝えたいことばかり話している営業スタッフは、相手から信用されません。
常に会話のキャッチボールを意識して、相手と対話することが何よりも大切です。
重要な説明は繰り返す
重要な説明を繰り返すことで、印象として強く残ります。
相手にとっても理解しやすくなるので、何度も聞き直す必要がなくなります。
ただし、繰り返しすぎると不快に感じる場合もあるので、多くても2~3回程度に留めておきましょう。
ディズニーキャストになりきる
オンライン営業は対面よりも不信感を抱かれやすい傾向にあるため、相手に好印象を与える意識が大切です。
そこで1つの手段として、ディズニーキャストになりきってみると良いでしょう。
ディズニーキャストは明るくハキハキと話すのが特徴で、相手に対して良い印象を与えてくれます。
ディズニーキャストの強みである以下の3つのポイントを真似て、オンライン営業に取り入れてみましょう。
- 全力笑顔
- リアクションを2倍大きくする
- 声のトーンを2あげる

今回挙げたテクニックはいずれも大切ですが、最終的に結局は商談前の準備が重要です。
特にトークスクリプトの練りこみが商談のカギを握ります。
オンライン営業で効果的なトークスクリプトのポイント
オンライン営業で効果的なトークスペクトのポイントとして、以下の3つがあります。

オンライン商談をする場合、トークスクリプトつまりカンペを出した状態でのプレゼンが可能なので、上手く活用しましょう。
トーク展開を意識する
トークスクリプトを考える際は、どのようなトーク展開を行うのか把握してから練ると良いでしょう。
アイスブレイク→ヒアリング→プレゼン→クロージングという展開であれば、流れに沿って作るだけなので簡単です。
それぞれの流れが上手くつながるように、クオリティの高いトークスクリプトを考えてみましょう。
具体的な情報を盛り込む
具体的な情報が盛り込まれていると、相手が話を聞いていてイメージしやすくなります。
数字やグラフ、図表などが入っていると具体性が増すためより理解しやすい内容になるでしょう。
- 「弊社の○○を導入後、A社はCVRが〇%、B社は△%アップしました!」
このように商品やサービスを導入した後、どのように変わったのか具体性を持って伝えられると理想的です。
ブラッシュアップを続ける
トークスクリプトを一度作って上手くいったとしても、他の顧客に通用するとは限りません。
ずっと同じテンプレートを使いまわすのではなく、定期的に修正してブラッシュアップしましょう。
顧客と話す中で失敗したと感じたポイントは、特に優先して直すべきです。
定期的にブラッシュアップを続けて、よりよいトークスクリプトにしていきましょう。
オンライン営業で役立つ「話し方」についての必読書3選
オンライン営業で役立つ話し方を学べる本として、以下の3つがおすすめです。
- 『伝え方が9割』 / 佐々木圭一
- 『営業1年目の教科書』/菊原 智明
- 『話し方で損する人得する人』/五百田達成
それぞれどのような本なのかチェックしていきましょう。
『伝え方が9割』 / 佐々木圭一
引用:Amazon
「伝え方が9割」は、コミュニケーションで伝えるためのテクニックを磨くための書籍です。
サプライズ法、ギャップ法などさまざまな話法を網羅しているため、1冊で幅広い会話テクニックを磨けます。
営業で役立つのはもちろん、スピーチやプレゼン、日常生活でも応用できるテクニックが学べる良書です。
『営業1年目の教科書』/菊原 智明
引用:Amazon
「営業1年目の教科書」は、トップセールスが実際に使っている営業テクニックが学べる本です。
イラストが要所で入っているため理解しやすく、初めて本格的に営業を学びたい人に向いています。
営業1年目の方だけではなく、ベテランの方にも役立つテクニックが網羅されているので営業に行き詰っているという方にもおすすめです。
『話し方で損する人得する人』/五百田達成
引用:Amazon
「話し方で損する人得する人」は、得する話し方と損する話し方を具体例を用いながら解説している本です。
良い例だけではなく、悪い例も載っているため、自分の話し方を直したいという方に役立ちます。
「いまいちオンライン営業で成約に結びつかない」「会話における顧客の反応があまりよくない」と感じる場合は、ぜひ手に取って学んでみると良いでしょう。
まとめ

オンライン営業では、対面営業よりも話し方や内容が特に問われます。
話し方やテクニックを知っておくことで、相手からの反応が大きく変わってくるでしょう。
オンライン営業で成約に結びつけるためには、トークスクリプトの練りこみも大切です。
今回はトークスクリプトのポイントも解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
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