ルート営業とは?必要となるスキルやメリット・デメリットを解説

営業手法

営業と一言でいっても色々な種類があります。

代表的なものは「新規営業」「ルート営業」の2つです。

なんとなくわかっていても、それぞれの意味や違いをしっかり説明できない人もいるのではないでしょうか。

今回は営業のスタイルの一つである「ルート営業」に焦点を当てて、どのような仕事なのか、必要となるスキルなどについて紹介します。

ルート営業とは?

ルート営業とは「既存の顧客に対して営業するスタイル」を指します。

ルート営業以外のスタイルは「新規営業」となり、これまで取引がなく、初めてアプローチする相手への営業はルート営業には該当しません。

ルート営業は既に取引している顧客に対する営業のため、新規サービスの紹介や導入済みのサービスに対するフォローなども必要になります。

大口の取引先であれば、より深い関係を構築してさらなる売上につなげるのもルート営業の大切な役割です。

ルート営業に必要なスキル

ルート営業に必要なスキルなスキルは傾聴、提案力、マネジメント力の3つがあります。

それぞれがどのような場面で必要となるのか紹介していきます。

傾聴力

まず必要となるのは、顧客の話を聞く傾聴力です。

ルート営業は深い関係の構築が大切になるので、信頼を得るためには相手の話をよく聞き、ニーズをくみ取ることが重要になります。

顧客のニーズに合致する商品が提案できれば、さらなる売上拡大につながり、良好な関係を築けることでしょう。

営業時は「買ってもらうために提案をしなければ」と考える担当者が多くいますが、まず相手の話を聞くことを意識してみてください。

提案力

次に必要となるのは提案力です。

ルート営業の対象となる顧客は、既に自社のサービスを導入しているので、既存サービスに対する不満や新しいサービスの開発を求めている可能性があります。

そうした際に積極的にサービスの提案をして、新しい取引のきっかけを作る提案力が必要になります。

顧客に信頼されるためには、いつも同じ話をしていては「変化のない会社だ」と思われてしまいます。

積極的に市場動向や新サービスなど、役立つ情報を提案する力を身につけることが大切です。

タスク管理能力

ルート営業で結果を出すためにはタスク管理力も必要です。

ルート営業では、営業担当が一人で複数の顧客を持つこともあります。

そうした際にさまざまな顧客の要望に応えつつ、同時にサービスの導入に関する事務処理、クレーム対応などもしなければいけません。

繁忙期などは特に目まぐるしく仕事が舞い込んでくるため、日ごろからタスク管理能力を身につけ、対応できるようにしておく必要があるでしょう。

ルート営業のメリット・デメリット

ルート営業のメリットとデメリットについて紹介します。

新規営業に比べると売上向上につながりやすいのがルート営業のいいところですが、アフターフォローに時間をかける必要があるのがデメリットです。

メリット①新規営業より受注しやすい

ルート営業の最大のメリットは、新規営業よりも受注確度が高く売上につながりやすいところです。

一度関係を築いて取引している顧客であれば、引き続き案件が出たときも受注できる可能性は高いでしょう。

新規営業の場合、門前払いされてしまうことが多々ありますが、ルート営業の場合は既に自社のことを知ってもらっているため、話も聞いてもらいやすく「営業しやすい」と感じる人が多いはずです。

中途採用などでもルート営業のポジションを募集しているところが多く、初めて営業職に就く人でも仕事をしやすいのがメリットです。

メリット②営業実績を予測しやすい

ルート営業の場合は既に顧客との取引をしているので、年間の売り上げ予想が立てやすいというメリットがあります。

関係がしっかり築けていれば、顧客に1年間の発注数をあらかじめ聞いておくこともできるでしょう。

予想から大きくはずれることが少ないので、予算管理や年度末の受注数調整の際にも役に立ちます。

デメリット①マンネリ化しやすい

ルート営業のデメリットの一つとしてマンネリ化しやすいことが挙げられます。

これは業務の面でも、顧客との関係という面でも当てはまります。

業務面では、同じサービスを継続して発注することが多いので事務処理が画一的になってしまい「いつも同じことをしている」と感じる人が出てくるためです。

顧客との関係面では、毎回同じ担当者と定例を行うことになるケースが多く、既存のサービスの発注が続くため、関係の発展がなければ飽きてきてしまう人もいるでしょう。

ルート営業は同じ業務の繰り返しになるので、さまざまなところでマンネリ化を感じることがあるのがデメリットです。

デメリット②アフターフォロー業務が多い

ルート営業はアフターフォロー業務の比率が多くなるため、新規営業と比べると必然的に営業にかけられる時間が少なくなってしまいます。

たとえば受注済みの案件の管理や請求関連のやり取り、クレーム対応などが該当します。

トラブルとなった際は、顧客からの信頼を損なわないために早急に対処しなくてはいけません。

時には仕事内容がアフターフォロー業務ばかりになってしまい、疲弊してしまうこともあるでしょう。

売上が安定している分、維持するための業務に尽力しなければいけないのもルート営業の難しいところです。

ルート営業のデータ分析で重要な点

営業活動では成果分析が今後の成果を高めるために非常に重要ですが、ルート営業も他と変わらず重要です。分析する場合は、下記に重視して分析をしましょう。

成約率

成約率は営業マン1人1人確認しましょう。その際注意するべきなのは、成約率を計上するために必要な数字の着眼点です。

成約率を計上するには、

「営業活動数(営業した企業の数)」×「受注率」

が一般的な計算式だと思いますが、ルート営業では成約率を重要視する優先度は他の営業手法と比較して高いです。

というのも、ルート営業は、これまで受注をしたことがあるクライアントに対してアプローチをするためリード(顧客数)に限りがあります。そのため、新規顧客開拓営業のように何千社の企業に営業するというわけにはいきません。

そのため、営業マン1人1人の成約率をこまめに分析し、顧客にアプローチしきるまえに成約率が高い営業マンをアサインさせたり、はたまた商材を見直す必要性もあります。

ルート営業の課題を解決する方法

ルート営業の課題を解決する本質的なポイントは、顧客分析を徹底することです。ルート営業では、過去受注したことがある顧客にアプローチすることが多いためすでに顧客情報を所持しているため、課題が出た時はまず過去データを見直すことができます。

それにより、成約率が低いという課題があった時は、提案方法を相手に合わせた方法にチューニングすることができます。

例えば

・過去受注してもらった商材から、〇〇というニーズがあると予測されるため次回の提案はこのニーズに対したトークスクリプトを作り込む

・顧客の社長がZoomの営業は好まない性格だったため、直接伺うようにする

・過去営業した営業マンにアプローチしてもらう

などです。

このように、ルート営業では顧客情報を所持している状態から始められるため、営業課題を解決する場合は顧客情報を見直すことから始めましょう。

まとめ

ルート営業に関する基本的な情報、必要なスキルなどを解説しました。

ルート営業は既存の顧客との関係が構築されており、売上に直結しやすいのでやりがいを感じられる仕事です。

ただ業務や関係がマンネリ化しやすく、クレーム処理などに時間を取られてしまうデメリットもあります。

顧客とのやり取りや成果を出すことに喜びを感じられれば、ルート営業としての大変な部分を気持ちの面でカバーできるでしょう。

ルート営業の役割には向き不向きがあるので、適切な人材を配置して自社の売上向上につなげてください。

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