「法人営業って実際どんな仕事をするの?」
「法人営業は特別なスキルがいるのかな?」
このように考えて、転職をためらっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
転職しても自分に向いていなければ、時間を無駄にしてしまいますよね。
そこで今回は、法人営業の仕事内容について詳しくご紹介します。
向いている人の特徴や、転職する際のコツもあわせて解説していますので
「法人営業をやってみたい」、「転職を成功させたい」
という方は、ぜひ最後までお読みください。
法人営業とは?

法人営業とは、自社の営業マンが企業を相手に商談し、成約に結び付ける仕事です。
法人営業は、対象が個人事業主や一般消費者ではなく、企業を相手とするため、取引金額も数百万から数千万と金額も大きくなります。
当然、アポ取りから商談成立までのプロセスについても、一般営業と比べて複雑でハードルが高いのが特徴です。
ハードルの高さから法人担当の営業マンは、自社にとって業績をあげる重要なポストを担うことになります。
個人営業との違い
個人営業と法人営業では戦略、プロセス、取引量、全てのスケールが異なってきます。
どのように違うのか、一般的なケースを以下の表で見てみましょう。

このように取引相手が変わるだけで、関わる人や成約までの日数が異なってきます。
法人営業の種類
法人営業の種類には以下の2つがあります。
- 新規開拓営業
- ルート営業
同じ法人営業でも「新規開拓営業」と「ルート営業」では、異なる視点で営業を行う必要があります。
ここからは、それぞれの営業方法について分かりやすく解説します。
1. 新規開拓営業
営業マンは自社の新しい顧客を獲得するため、取引先の新規開拓をする必要があります。
常に新規顧客を増やす努力をしなければ、新たな取引先が増えません。
新規開拓の一般的な営業方法は、以下の5つです。
- メールでの営業
- 電話での営業
- 飛び込み営業
- 見込み顧客への営業
- セミナーや展示会での営業
法人営業の新規開拓は、これらの営業方法を駆使します。
この段階でアポイントが取れなければ、契約獲得に繋がらりません。
そのため、営業マンはこの営業を戦略的に行い、アポイントを取る工夫をすることが大切です。
2. ルート営業
法人営業が新規企業の開拓を目的としているのに対して、ルート営業は既存顧客へのアプローチがメインの仕事です。
ルート営業で既存顧客が満足し、新商品を購入してもらうなど、ファン化させることで業績を安定させられます。
ルート営業の仕事内容は以下の4点です。
- 挨拶回り
- ヒアリング
- 購入商品のアフターフォロー
- 新商品の提案
ルート営業の仕事で最も大切なことは「取引先の担当者と関係性を構築すること」にあります。
自社の顔として取引先に自分のことを知ってもらい、信頼を積み上げていきましょう。
法人営業の年収
法人営業の平均年収は、約430万円です。
一般的な営業職全般の平均年収が480万円から560万円ですので、客観的に見れば法人営業の給与は低い傾向にあります。
しかし、営業職には「成果報酬手当」を付けている会社が多いです。
そのため、一概に給与が低いとは言えず、営業マンの能力により収入の差があります。
「成果報酬手当」の他に金融系、医療系、不動産系など職種によっても給与の差が出てくるでしょう。
法人営業に向いている人の特徴4選
法人営業に向いている人の特徴として、以下の4つが挙げられます。

ご自身が法人営業に向いているか、1つずつ確認してみましょう。
1. コミュニケーション能力がある人
法人営業に向いている人は、コミュニケーション能力が高い傾向にあります。
営業マンとして評価されるためには、いかにして相手の心を開き、自分の話を聴いてもらうことが大切です。
得意先の心を開くことで、その後の提案が受け入れてもらいやすくなります。
例えば、コミュニケーション能力は、以下の時に成果を発揮するでしょう。
- 新規開拓でアポを取る時
- ルート営業で新商品を提案する時
- 商談でプレゼンする時
- 取引先との雑談でニーズを引き出したい時
アポ取りから商談成立まで、多くの場面でコミュニケーション能力が必要です。
このことからも、コミュニケーション能力がある人は、法人営業に向いていると言えるでしょう。
2. ヒアリング能力がある人
人の話を聞くのが上手い人、いわゆる「聞き上手」な人も法人営業に向いていると言えます。
「聞き上手」を営業の仕事に置き換えたとき「先方の話を聞く」「ヒアリングする」というスキルとして使えるからです。
ヒアリング能力は「取引先の悩みやニーズを引き出す」ときに力を発揮し、さまざまな角度からの情報収集に役立ちます。
営業マンにとって顧客の悩みやニーズを引き出す力は、成約確度を上げるために必要な能力の1つです。
以上のことからも、ヒアリング能力の高い人は法人営業に向いていると言えるでしょう。
3. 売上に対する意識が高い人
法人営業は、売上に対する意識が強い人にも向いています。
営業マンは契約を成立させ、売上を上げることが仕事だからです。
ただ、やる気だけで契約が成立するほど法人営業は甘くありません。
契約を成立させるためには、ゴールから逆算して必要な行動をとることが不可欠です。
また、売上目標に真摯に向き合える人は「責任感がある人」だと言い換えられるでしょう。
法人営業は会社にとって重要な業務を担うことになるため、責任感があり、売上に対する意識が高い人ほど向いていると言えるのです。
4. 体力に自信がある人
体力に自信のある人も法人営業に向いています。
例えば、以下のようなときに体力を必要とするでしょう。
- 飛び込み営業で歩き回る
- 取引先の都合に合わせて予定を入れる
- 事務作業は外回りが終わってから残業で行う
特にアポ取りのための飛び込み営業は、気力も使うため、想像以上にハードです。
朝から1日飛び込み営業をしても、1件のアポすら取れないこともあるでしょう。
法人営業に転職するための4つのコツ
法人営業への転職を成功させるためのコツは以下の4つです。

ここからは、それぞれのコツについて具体的に解説します。
1. 自己分析を十分に行う
まずは自己分析をしっかり行いましょう。
自分がどんな経験をしてきて、どんなキャリアがあるのかを知る事は強みであり、アピールポイントになるからです。
思った以上に、法人営業に向いている特徴を持っているかも知れません。
一方で合わない職種だったと気づくこともあります。
他にも自分がどんな性質をもっているのかを洗い出すと、頭を整理しやすいでしょう。
例えば、以下のような性質です。
- 忍耐力
- 実行力
- 主体性
- 協調性
- 分析力
また、転職後になりたい姿をはっきりさせておくことで、転職後のミスマッチを防ぐためにも有効です。
2. 志望動機や自己PRを洗練させる
企業は書かれている内容から、自社の人材としてふさわしいかを判断をしています。
なかでも、志望動機や自己PRは企業が一番注目する部分です。
そのため、長所や強みをそのまま書かない事が大切といえます。
応募者の中から自分に目を留めてもらう工夫、アイディアが必要です。
少なくとも、その強みが法人営業にどう活かせるのか、誰が見てもイメージが描けるように書きましょう。
3. PREP法を理解する
志望動機や自己PRなど、文章を書く時には最初に構成を考えて書き始めましょう。
構成にはPREP法の型を使うとスムーズに書けます。
PREP法とは以下の書き方で、説明をわかりやすくしてくれる文章構成のことです。
はじめに要点を伝え、次に結論にいたった理由を述べます。
そのあと、納得できる具体例を書いて、最後にもう一度要点を述べるのが一般的な流れです。
- Point :要点(結論・主張)
- Reason :理由(結論にいたった理由)
- Example:具体例(理由の具体例)
- Point :要点(結論・主張)
4. 転職に活かせるスキルを転職書類に記載する
自己分析を行った後は、自分にどんなスキルがあるか把握できるようになっているはずです。
例文をあげてみましょう。
「私は大学卒業したあとの3年間、接客を担当していました。
その経験から相手が何を求めているのか、洞察する力が身につきました。
洞察することを意識し始めてからは、営業成績が上がったことを覚えています。
その他にもチームワーク、協調性、忍耐力、分析力が磨かれました。
このスキルは新規開拓営業をする際にも、応用可能だと考えており、御社のお役に立てると思いました。」
このように法人営業に関係があり、活かせるスキルは全て記載しておきましょう。
まとめ

法人営業とは、自社を代表する営業マンが、企業を相手に商談し、成約に結び付ける仕事です。
法人営業には「新規開拓営業」と「ルート営業」があり、アプローチの仕方は全く異なってきます。
そのため、今回の記事では「新規開拓営業」と「ルート営業」の違いを分かりやすくご紹介しました。
また、法人営業に向いている特徴と、転職するためのコツについても解説しています。
いずれも法人営業への転職を成功させるために知っておくべきポイントなので、しっかりと確認しておきましょう。
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